今さらながら「食品の裏側」(安部司著)を読んで,子どもの食育について思うこと。

   

マクドナルド,15年12月期最終赤字380億円 131店閉鎖へ

先週のこと。こんなニュースが駆け巡ってましたね。

 日本マクドナルドホールディングスは16日,2015年12月期の連結最終損益は380億円の赤字(前期は218億円の赤字)になる見通しだと発表した。「使用期限切れ鶏肉」や「異物混入」問題の影響で売り上げが低迷しているうえ,信頼回復のための店舗投資など「ビジネスリカバリープラン」での投資負担が重荷となる。
 売上高は前期比10%減の2000億円の見通し。1月からの異物混入問題の影響が長引き,売り上げが落ち込む。営業損益は250億円の赤字(前期は67億円の赤字)と,前期の上場来初の営業赤字から赤字幅が拡大する。期中に131店を閉鎖する計画だ。

日本経済新聞電子版

まあ,予想できたことというか。。。

誤解を生まないように念のために先に書きますが,私はマックは好きです。特に朝マック。
正確には朝マック「は」好きです。年に1~2度程度は食べますよ。一時期は,株主優待目的で,日本マクドナルドホールディングスの株も所有してたくらいですから。

ただ,店舗に行ってて目についたのは,小っちゃい子供を連れた親子連れの多いこと。

え?こんな小っちゃい子供マックに連れてくるの?っていう組合せの多いこと多いこと!ちょっと衝撃でした。

娘が大きくなって,「ファーストフード店に行くな!」って言って止めれる自信はないけど,少なくとも親が連れて行くところではないと個人的には思う。

子どもの食育は大事にしたい!

きちんとした食事を摂って健康に育って欲しい。好き嫌いが少なければ嬉しい。

私たち夫婦が食に関して娘に期待することは至ってシンプルです。

  • 好き嫌いの少ない子に育って欲しい。
  • 食べ物を大事にする子に育って欲しい。
  • 食を通じて,健康で丈夫な子に育って欲しい。

見てのとおり,子を持つ親なら誰でも思うようなことだと思います。

娘の食育のために気を付けていること。

そのために親として気を付けているのは,

  • 旬の野菜を中心とした献立にすること。
  • バランスの良い食生活にすること。
  • きちんとダシをとって,極力薄味で味付けすること。
  • 極力食品添加物の入ってないものを与える。

これまた親としては極々フツーの感覚だと思ってますがどうでしょう?

今のところ,うちの娘ちゃんは,パパとママがちゃんと作ったものはとってもとっても良く食べるのに,外食だと少食になったりするので,味覚としてはちゃ~んと育ってるのかな~と安心してるバカ夫婦です。

「食品の裏側-みんな大好きな食品添加物」読みました!

安部司著「食品の裏側」

今さらながら「食品の裏側-みんな大好きな食品添加物」を読みました!
きっかけは,先月末に妻が高松市内で行われた氏の講演会に参加してきたこと。

安部司って誰?

元商社マンで添加物のトップセールスマン(自称)

著者の安部司という人は,商社で食品添加物を売るトップセールスマンだったらしいです。「添加物で新しい食文化を作るのだ」と意気込んで,その危険性のことなど省みることもなく食品添加物を売り歩いたそうです(あくまで著書にそう書いてあるので真偽のほどは定かではありません)。

ミートボールがきっかけで退職。

著書には,ご自身が開発に携わったミートボールの話が記載されてます。それは,スーパーの特売用に開発された商品なんだとか。ドロドロのくず肉を大量に仕入れた食品メーカーから「このくず肉で何か商品ができないか?」と相談されたとのこと。そのままではミンチにすらならない,今ではペットフードに利用されているような端肉。説明が難しいので,以下引用します。

元の状態では形はドロドロ。水っぽいし,味もなく,とても食べられるシロモノではありません。
(中略)
まず安い廃鶏のミンチ肉を加え,さらに増量し,ソフト感を出すために「組織状大豆たんぱく」というものを加えます。これは「人造肉」とも言って,いまでも安いハンバーグなどには必ず使われています。
これでなんとかベースはできました。しかしこのままでは味がありませんから,「ビーフエキス」「化学調味料」などを大量に使用して味をつけます。歯ざわりを滑らかにするために,「ラード」や「加工でんぷん」も投入。
さらに「結着剤」「乳化剤」も入れます。機械で大量生産しますから,作業性をよくするためです。
これに色をよくするために「着色料」,保存性を上げるために「保存料」「PH調整剤」,色あせを防ぐために「酸化防止剤」も使用。
これでミートボール本体ができました。
(中略)
本来なら産業廃棄物となるべきクズ肉を添加物を大量に投入して「食品」に仕立て上げた-それがこのミートボールだったのです。

安部司著「食品の裏側」より引用。

そのミートボールを,お嬢さんの誕生日の食卓で奥様が出されていたそうで,お嬢さんが嬉しそうに口に入れようとした瞬間,氏は凍りついたそうです。

「ちょ,ちょ,ちょっと待て待て!!」

慌ててミートボールが盛られた皿を手で覆い,必死で止めたそうです。自分が開発に携わった「食品」を娘が口にしそうになったのを必死で止めた翌日,辞表を出して退職したと書かれています。

胡散臭さもてんこ盛り!でも。。。

「安部司,批判」で検索してみて下さい。なかなか批判もてんこ盛りです。「さんざん添加物を売り歩きながら,娘が口にしそうなのを見た翌日に辞表出して会社を辞めるなんて無責任極まりない」という感情的なものから,添加物の危険性に関する理論的反論まで驚くほど多数の批判が溢れています。

書籍には「食品添加物の物質名なんかわからなくていい」とか書いてあるしね。そりゃだめでしょ。添加物気になるし,気になる以上知っとくべきだし。。。

色んな批判を見た上でもやっぱり思うのは,自分たちはまだしも,愛する娘には変なものを口にして欲しくないという親心。

しょうゆ風調味料???スーパーのお惣菜が添加物まみれ??

わが家の食卓は,「○○の素」とか絶対に使わないし,出汁もきちんと昆布とかつお節で手間暇かけて取ってるし,こと「子供の食事」に関してはかなり気を付けている部類だと思っていました。

ところが,驚いたのが「しょうゆ風調味料」の下り。

昔ながらの伝統的製法で作られているしょうゆが「丸大豆」と呼ばれるのに対し,「しょうゆ風調味料」は「新式醸造しょうゆ」などと呼ばれているんだとか。わが家で使ってるしょうゆの裏のラベル確認してびっくりしましたよ。。。てっきり「白だし」とかって売られている商品のことだと思ってましたね。。。

コンビニ弁当が体に悪いのは認識してたつもりですが,まさかスーパーのお惣菜があんなに添加物まみれだとはね。。。調理場を擁するスーパーのお惣菜ですよ。一度,お惣菜のラベルをちゃんと見てみて下さい。びっくりしますよ!

どうする?わが家の食卓!?

せめて調味料だけでもちゃんとしたものを。

「食品の裏側-みんな大好きな食品添加物」を読んでからというもの,スーパーで手に取る食品のラベル表示が気になってしようがありません。

とはいえ,完全に食品添加物ゼロなんて今の世の中難しいし,そこまで気にし過ぎるのもどうかとも思います。

とりあえず,当面のわが家の結論としては,せめて調味料だけでもきちんとしたものを使うってことにしました!愛する娘が口にするものですからね。

ところで,今まで使ってた醤油の原材料名です。多分,高知県下で大半の家庭が使ってるはずの某メーカーのうすくちしょうゆです。

  • 名  称:うすくちしょうゆ(本醸造)
  • 原材料名:食塩,小麦,脱脂加工大豆(遺伝子組換えでない),大豆(遺伝子組換えでない),ぶどう糖,小麦たんぱく,米,アルコール

ちょっと高いけど,同じスーパーで売ってたので,さっそく買い替えた「正金天然醸造うすくち生醤油」。値段は約3倍!

  • 名  称:うすくちしょうゆ(本醸造)
  • 原材料名:大豆,小麦,食塩

あまりの違いに衝撃!!!

まとめ

繰り返しになりますが,今のご時世,添加物ゼロなんてのは現実的ではないと思います。それでも,気を付けることのできる範囲で気を付けたいなと思う今日この頃。特に娘の小さいうちはね。添加物に害がないものがあるのももちろんだと思うけど,子供に説明ができないものを食べさせるのものね。とりあえず,これをきっかけにちゃんと勉強しないといけないなと思った次第。

安部司氏に対する批判が山のようにあるのを知ったうえでも,小さい子を持つ親としては,読んで良かったと思える本でした。

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