マリオットリワードポイントの価値と使い方の基本/無料宿泊やマイルへの移行などお得なのはどれ?

      2017/09/10

Marriott Rewards(マリオットリワード)のポイントについてまとめてみた!

Marriott Rewards(マリオットリワード)のゴールドエリートの特典についてまとめた先の記事では,そのポイント制度であるReward Points(リワードポイント)について,詳しく検討することができませんでした。

そこで上の記事の続編となる今回は,マリオットリワードポイントの価値とその使い方に的を絞ってまとめてみることに。

この手の記事が続きますが,友人であるF田くんにSPGアメックスを紹介した以上,きちんと使いこなして欲しいんですよねー。

マリオットリワードポイントの価値は?SPGスターポイントとの交換比率から考える

マリオットリワードポイントとSPGスターポイントの関係

リワードポイントの使い方を考える前にどうしても押さえておきたいのが,Starwood Preferred Guest(SPG;スターウッド プリファード ゲスト)Starpoints(スターポイント)との関係。

リワードポイントとスターポイントは,1,000ポイント単位で相互に移行することができるようになっていて,そのレート(交換比率)は,3リワードポイントに対して1スターポイントの割合。

1スターポイント=1.25マイル

スターポイントは30社を超える航空会社のマイルに移行することができます。

1,500スターポイントから一部航空会社を除き1:1のレートで交換することが可能ですが,20,000スターポイントを移行する毎に5,000ポイントのボーナスが付与され,20,000スターポイント=25,000マイルとなるので,1スターポイント=1.25マイルってことになりますね。

スターポイントについては上の記事を参考までに。

まとめると,次のような感じ。

3,000リワードポイント=1,000スターポイント=1,250マイル

(1リワードポイント=0.333スターポイント=0.416マイル)

1マイルの価値を2円と考えると,1リワードポイント=0.832円ってところでしょうか。

マイルはレバレッジを効かせた利用が可能なので,どう使うかによってリワードポイントの価値は大きく変動します。下の表を参考までに。

1マイルの価値 1リワードポイントの価値 備考
1.7円 0.707円 ANA SKYコイン
2.0円 0.832円
3.0円

6.0円
1.248円

2.496円
ビジネスクラス特典航空券
6.0円

10.0円
2.496円

4.160円
ファーストクラス特典航空券
16.0円 6.656円 「ANAファーストクラス特典航空券を発券!二度目の今回は羽田発フランクフルト経由のローマ行き!」

以下では,一般的に言われる「1マイル=2円」,すなわち「1リワードポイント=0.832円」をこれ以下の単価では利用したくないという基本ラインとして,ポイントの価値&使い方について考えてみたいと思います。

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リワードポイントの使い方~無料宿泊特典(ホテルリワード)

リワードポイントで無料宿泊!

さて,本題であるリワードポイントの使い方。

ホテルに宿泊することによって貯まるポイントですから,使う場合も無料宿泊特典(ホテルリワード)として利用するのが基本。ブラックアウト(特典除外日)がなく,スタンダードルームに空室がある限り予約可能です。

ホテルカテゴリー(数字が大きくなるほどランクが高くなります)毎に必要なポイント数を下にまとめました。

カテゴリー 無料宿泊必要ポイント
ホテルリワード ポイントセーバーリワード
1 7,500 6,000
2 10,000 7,500
3 15,000 10,000
4 20,000 15,000
5 25,000 20,000
6 30,000 25,000
7 35,000 30,000
8 40,000 35,000
9 45,000 40,000

SPGの場合,最高ランクのホテル(カテゴリー7)に無料宿泊するためには,30,000〜35,000スターポイント(リワードポイントに換算すると90,000〜105,000ポイント)必要なので,それに比べるとマリオットの方は,無料宿泊に必要なポイント数が明らかに少なく設定されていてお得です。

マリオットの最高カテゴリーのホテルに,スターポイントだと15,000ポイントで宿泊することができるってことですからね。

なお,ポイントセーバーというのは,参加ホテルで特定日に限って1カテゴリー下のポイント数で宿泊できるという制度です。うまく日程が合えばお得ですよね。

無料宿泊特典として利用した場合のポイント価値の一例

ここで,カテゴリー7のオキナワ マリオット リゾート&スパ(ホテルリワード35,000ポイント)を例にして,無料宿泊特典として利用した場合のポイント価値を考察しておきましょう。

オキナワマリオットリゾート&スパ空室状況-1

上のカレンダーは,2017年8月のオキナワ マリオット リゾート&スパでのホテルリワードの空室状況です。

夏休み真っ只中の8月でも,最繁忙期のお盆の時期を除けば,まだまだポイントを使った宿泊が可能であることを示しています。

マイルを使った特典航空券と違って,

  • ブラックアウトがないこと
  • スタンダードルームに空室がある限り予約可能

という条件の秀逸さが際立ってますよね。なお,無料宿泊に必要なポイント数は35,000ポイントです。

オキナワマリオットリゾート&スパ空室状況-2

一方,こちらがマリオットリワード会員向けの宿泊料金。

スタンダードルームに空室のない8月11日~13日を除いた期間中の最高値は70,560円で,最安値は27,360円。この場合の1リワードポイントの価値を計算してみると,0.78円~2.01円となります。

当然のことながら,繁忙期に宿泊した方がお得度アップ。個人的には,単価が2円を超えてくるとかなり魅力的に感じます。

なお,実際にリワードポイントでオキナワ マリオット リゾート&スパに宿泊してきたので,興味のある方は上の記事を参考までに。

日本国内のマリオット傘下のホテル

参考までに日本国内のマリオット傘下のホテルとそのカテゴリーを以下に挙げておきます。

カテゴリー
(ホテルリワード)
ホテル 備 考
6
(30,000)
名古屋マリオットアソシアホテル
コートヤード 新大阪ステーション
7
(35,000)
軽井沢マリオットホテル
オキナワ マリオット リゾート&スパ
ルネッサンス・リゾート・ナルト
琵琶湖マリオット・ホテル 2018年7月28日オープン
伊豆マリオット・ホテル修善寺 2017年7月28日オープン
コートヤード・マリオット銀座東武ホテル
コートヤード・バイ・マリオット 東京ステーション
富士マリオット・ホテル山中湖 2017年7月28日オープン
南紀白浜マリオットホテル 2017年7月28日オープン
8
(40,000)
ルネッサンス・オキナワ・リゾート
大阪マリオット都ホテル
ザ・プリンス さくらタワー東京 オートグラフ コレクション
東京マリオットホテル

ザ・リッツ・カールトンでも無料宿泊可能!

ザ・リッツ・カールトンもマリオット系列です。日本国内のザ・リッツ・カールトンとそのカテゴリー(リッツ・カールトンではティアと言います)も以下に紹介しておきますね。

ティア ホテル 無料宿泊必要ポイント
ホテルリワード ポイントセーバーリワード
3 ザ・リッツ・カールトン大阪 50,000 40,000
4 ザ・リッツ・カールトン沖縄 60,000 50,000
5 ザ・リッツ・カールトン東京 70,000 60,000
ザ・リッツ・カールトン京都

ポイントで4泊すると5泊目が無料!

ポイントで4泊すると5泊目が無料になるという素敵な制度があります。

例えば,先に挙げたオキナワ マリオット リゾート&スパで8月14日から19日まで5泊した場合,本来だと宿泊料金は309,318円必要になりますが,ホテルリワードを利用すれば140,000ポイントで無料宿泊することが可能(ポイント単価2.20円)。

個人的には国内で5連泊することはないと思うけど,海外リゾートだと5泊くらいの連泊はあり得ますから,考慮に入れておきたいところですね。

次のカレンダーは,年末年始の旅行先として大人気のハワイ・ワイキキにあるWaikiki Beach Marriott Resort & Spa(ワイキキビーチ マリオット リゾート&スパ)の年末年始の空室状況です。

ワイキキビーチマリオットリゾート&スパ空室状況

ホテルリワードに空室があるのも驚きですが,12月30日から1月4日までの年末年始5連泊でもアワードで予約可能ってのは凄いですね。必要なポイントは4泊分の160,000ポイント。本来なら2,224.55米ドル(本日現在のレートで約25万円)の宿泊料金が必要です。

160,000ポイントというと何だかとんでもないポイント数に思うかも知れませんが,コートヤード バイ マリオット東京ステーションではわずか1泊(26,336円)で8,091ポイント相当のポイントを獲得しました。

東京出張で20泊して,貯まったポイントで年末年始を家族でハワイなんてもの悪くないですよね。約50万円の出費(←経費)で25万円分のポイントバック。うんうん。悪くな〜い!

キャッシュ+ポイント

無料宿泊をするのにはポイントが足りないという場合には,「キャッシュ+ポイント」ってのも用意されています。

カテゴリー 1泊あたりに必要なポイント キャッシュ+ポイント 不足分単価(1,000ポイントあたり)
現金 ポイント
1 7,500 45米ドル 3,000 10米ドル
2 10,000 50米ドル 5,000 10米ドル
3 15,000 55米ドル 8,000 7.9米ドル
4 20,000 60米ドル 11,000 6.7米ドル
5 25,000 65米ドル 14,000 5.9米ドル
6 30,000 75米ドル 17,500 6.0米ドル
7 35,000 90米ドル 21,000 6.4米ドル
8 40,000 145米ドル 24,500 9.4米ドル
9 45,000 220米ドル 28,000 12.9米ドル

宿泊料金の一部をポイントで賄うと考えるか,不足するポイントを購入すると考えるかは人それぞれの考え方かなーと思います。

注目すべきは不足分のポイントを購入すると考えた場合のポイント単価。リワードポイントは,1,000ポイントあたり12.5米ドルで購入することもできるのですが,その単価に比べキャッシュ+ポイントの場合は低く抑えられています。

何か目的があってポイントを購入するなら格別,そうでないならキャッシュ+ポイントを積極的に狙ってもいいかも知れませんね。

ティア 1泊あたりに必要なポイント キャッシュ+ポイント 不足分単価(1,000ポイントあたり)
現金 ポイント
1 30,000 115米ドル 15,000 7.7米ドル
2 40,000 145米ドル 20,500 10米ドル
3 50,000 170米ドル 26,000 7.1米ドル
4 60,000 260米ドル 32,000 9.3米ドル
5 70,000 335米ドル 38,000 10.5米ドル

ザ・リッツ・カールトンはこちらになります。

マイルへの交換はユナイテッド航空(UA)以外はSPG経由がお得!

マイルへの交換もSPG経由が基本

マイルへの交換の基本も押さえておきましょう。

リワードポイントは,多くの航空会社のマイルに交換することもできるようになっています。但し,SPGと比べると移行レートはイマイチです。

ここで,この記事の前半で紹介したリワードポイントとSPGスターポイント,マイルの関係について再度おさらい。

60,000リワードポイント=20,000スターポイント=25,000マイル

この場合のリワードポイント→マイルへの移行レートは0.416となります(なお,20,000スターポイント毎の移行を前提としない場合,移行レートは0.333です)

ですから,マイルへ交換する前提とした場合,このレートを上回らない限りはマリオット→マイルと直接移行するのではなく,マリオット→SPG→マイルとSPGスターポイントを経由して移行した方がいいってことになるのです。

ANA(NH)JAL(JL)マイルへの交換

マリオットの場合,エアラインによってマイルへの移行レートに違いがあるので,まずはANA(NH;全日空)やJAL(JL;日本航空)といった日本の航空会社について見てみましょう。

リワードポイント マイル マイルへの移行レート
10,000 1,500 0.150
20,000 3,500 0.175
30,000 7,000 0.233
70,000 17,500 0.250
140,000 35,000 0.250

ちょっとお話にならないレベルの交換率なので,マイルに移行するならSPG経由で確定ですね。なお,このレートに該当する航空会社は以下のとおり。

アジア・マイル,アエロフロート,アシアナ航空,アビアンカ航空 - TACAライフマイルズ,アリタリア航空,エアチャイナ,エア・ベルリン,エミレーツ航空,エティハド航空,エミレーツ航空,エールフランス / KLM,カタール航空,カンタス航空,キングフィッシャー航空,ジェットエアウェイズ,シンガポール航空,全日空,ターキッシュ エアラインズ,TAPポルトガル航空,日本航空,Korean Air SKYPASS,LAN航空,ルフトハンザ Miles & More, Multiplus

ブリティッシュエアウェイズ(BA),デルタ航空(DL)等

お次はブリティッシュエアウェイズ(BA)やデルタ航空(DL)等,いわゆるサブマイル系。

リワードポイント マイル マイルへの移行レート
10,000 2,000 0.200
20,000 5,000 0.250
30,000 10,000 0.333
70,000 25,000 0.357
140,000 50,000 0.357

先ほどよりは移行レートが少しだけ改善。SPGスターポイントを20,000ポイント単位で移行しない,つまり1:1の移行を前提とした場合(移行率0.333)には,SPGを経由するよりも有利なレートが登場してきました。ここに該当するエアラインは次のとおりです。

エアロメヒコ,アエロプラン(エア・カナダ),アラスカ航空,アメリカン航空,ブリティッシュ・エアウェイズ,コパ航空,デルタ航空,フロンティア航空,ゴル/ヴァリグ航空,ハワイアン航空,イベリア航空、ヴァージン・アトランティック航空

ユナイテッド航空

そしてユナイテッド航空(UA)。

リワードポイント マイル マイルへの移行レート
8,000 2,000 0.250
16,000 5,000 0.312
24,000 10,000 0.416
56,000 25,000 0.446
112,000 50,000 0.446

UAだけは,マイル移行時の必要ポイントが20%割引となるので,マリオットから直接マイルに移行した方がお得です。UAの場合,SPGからの移行レートが2:1と他の航空会社に比べて低く設定されているので,SPG経由はそもそもありえない選択ってことになりますね。

まとめ

以上,マリオットリワードポイントの価値と使い方についてまとめてみました。

こうして見てくると,総じてマイルへ交換をする場合はSPG,無料宿泊として利用するならマリオットの方がお得だと言えると思います。

個人的にはポイントはマイルに移行することが基本で,無料宿泊に利用するなんてことはあまり考えてこなかったのですが,マリオットへの無料宿泊もアリだなーなどと感じた次第。

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